もう、わたしを「おかあさん」と呼ばないで

ストーリー Story

ベビーベッドや子どものおもちゃに囲まれた部屋――。 香奈子は、腕に抱いたわが子へ優しく語りかける。「母の日おめでとう」……その声に、彼女は微笑みを返した。 静かな夜。 時計はとうに21時半を回るが、夫はいまだ帰ってこない。それでも穏やかに微笑む香奈子の姿は、まるで時間が止まったかのように静かで温かく、そしてどこか不安を誘う。 この部屋にあるぬくもりは、本当に“いま”ここにあるものなのか。母の日の夜、香奈子の心がたどり着くのは、ひとつの静かな終着点だった。

監 督  小川深彩

脚 本  小川深彩

撮 影  砂川達則

録 音  眞栄城守人

整 音  臼井勝

ヘアメイク 小渡あかり

VFX    平隆一

編 集  小川深彩

出 演  山内千草  玉栄紅空(声)

受賞歴


パルマ映画祭2023入選、東京、2023年
MKE映画祭2022入選、岐阜、2022年

映像作家

2001年アメリカ合衆国に生まれる。6歳より数々のミュージカル、演劇、ダンス、歌、オペラの舞台に出演。2012年に東京に引っ越してからは、舞台の他にもテレビ、映画、またモデルとしても活動するようになる。2015年に沖縄に移住。映画、テレビの出演機会が増えるにつれ、2016年より映像クリエイターとしての活動を開始。17歳の時、沖縄テレビ「琉球トラウマナイトリアルストーリー2019」の5作品の1つ『ホテル』でテレビドラマ監督デビュー。
2020年田辺・弁慶映画祭において2作目の自主映画『偽神』がキネマイスター賞を受賞。2021年9月に田辺・弁慶映画祭セレクションとして、テアトル新宿とシネ・リーブル梅田にて『偽神』『二階のあの子』『はじめの夏』の3作品を上映。
2021年4月に日本大学芸術学部映画学科監督コースに入学。在学中、自主映画2本『この島に嵐は眠る』『塵つもる道に幽燈は灯る(現在編集作業中)』を撮影。文化庁委託事業「ndjc:若手監督育成プロジェクト」や「京都フィルムメーカーズラボ・ハンズオン時代劇」ワークショップメンバーにも選出される。2025年3月同大学卒業。
映画制作を行いながら、2022年より演劇活動も再開。2024年には劇団The Ad Libitum Playersを立ち上げ、舞台演出、作品への出演も精力的におこなっている。
2025年4月より日本大学大学院舞台芸術専攻に在籍。映画と演劇の二刀流を目指し活動している。

この映画監督の作品 Other Movies