『ふたりごっこ』
あなたの大切な人は誰ですか?
監督:冨樫森 × 主演:久保寺淳『ふたりごっこ』
暗い哀しみを抱えた一人の女性の自己回復の物語。
イントロダクション
「あたし、死んでるみたいに生きてた。
あの子が変えてくれたの。しっかり生きろって、背中蹴飛ばされてるみたいで、
しんどかったけど、ちゃんと毎日生きてた。」
ストーリー
あかり(46)は数年前の交通事故でもうすぐ生まれてくるはずの胎児を亡くして以来、がらんどうの心身を抱えて生きていた。自宅と職場とスーパーを行き来するルーティンの毎日で、人づきあいは素っ気ない。
ところが、エミコ(17)という野良猫のような少女が居候してしまい、あかりの生活は掻き乱される。
性格も習慣も真逆でぶつかってばかりの二人の唯一の共通点は、母親の愛情を知らずに育ったこと。
ぎくしゃくしながら一緒に暮らすうちに、あかりの目に映る景色が変わっていく…。
主人公あかりを演じるのは、台湾での俳優活動歴も長い久保寺淳。
冨樫監督からのオファーを受け、この秋公開された『過去負う者』(舩橋淳監督)に続き本作でも主役を演じる。
天涯孤独で野良猫のように逞しくも繊細な少女エミコを演じるのは成海花音。
そして20年ぶりの冨樫組参加となる実力派・吉沢悠が、遠くからあかりを見守る元夫、菅野を魅力的に演じている。
寂しさや傷にそっと静かに寄り添うような映画『ふたりごっこ』
横浜シネマノヴェチェントにて2023年12月28日まで上映。
出演・スタッフ
出演
久保寺淳
成海花音
吉沢悠
監督・プロデューサー
冨樫森
原案・脚本
窪田信介
撮影
鈴木周一郎
照明
斉藤徹
録音
出口藍子
音楽
大友良英
『ふたりごっこ』
日本/2023年/カラー/83分/シネマスコープ/日本語
プロフィール
◾️主演 久保寺 淳
米国と台湾での俳優修業を経て海外の映画やドラマにも多数出演するトライリンガル女優。
2018年ヒロインを演じた李榮浩MV『年少有為』は中華圏で大ヒット。
2023年本作品『ふたりごっこ』 と 『過去負う者』(舩橋淳監督)の2本で悲願の主演を果たす。「あかりとして生きて、改めて”人は人にしか救われない”と実感しました。この映画を観て、身近な人に優しい気持ちになれたり、ひとりよりもふたりがいいなと思ってもらえたら嬉しいです。」
◾️成海 花音 (エミコ役)
2002年生まれ。2021年『ブレ イブ–群青戦記–』(本広克行監督) でスクリーンデビュー。
ドラマ『舞妓 さんちのまかないさん』、映画『赦 し』 『GOLDFISH』等多数出演。
◾️吉沢 悠 (菅野役)
1998年『青の時代』で 鮮烈にデビュー。2003 年『動物のお医者さん』 で不動の人気を得る。 今年も『零落』(竹中直 人監督)等多数出演。
◾️監督 冨樫 森
山形県鶴岡市出身。相米慎二監督の助監督を経て、2001年『非・バランス』で監督デビュー。
主な作品は『ごめん』 『あの空をおぼえてる』 『鉄人28号』等。
2013年 『おしん』 は中国金鶏百花映画祭にて最優秀作品賞及び山路ふみ子賞を受賞。
「この作品のテーマである理不尽な不幸に見舞われた人間の自己回復の物語を、私は映画監督としてずっと考え続けて来ました。険しい道のりですが、他者との出会いと共生の中にしか、その先の希望は有り得ない、そんなメッセージを込めています。」
劇場公開
2023年12/14(木)~12/28(木)
横浜シネマノヴェチェント